経営相談Q&A
「利益が出たら役員賞与を出したい」事前確定届出給与ってどう使う?
事業を始めたばかりの時期は、1年後の利益がどれくらいになるのか、なかなか正確には読めません。
そんな中で、「思ったより利益が出たら、自分に役員賞与を出すことはできる?」という話になりました。
社長
今のところ、確定している売上だけでも会社は回りそうなんですが、もし思ったより利益が出たら、その分を役員賞与で出すことはできますか?
税理士
役員賞与を法人税計算上の経費にするためには、あらかじめ「何月何日に、いくら支給する」という内容を決めて、税務署へ届出をしておく必要があります。
社長
今の時点で、本当にその金額を出せるかどうか分からなくても決めていいんですか?
税理士
今回のように、まだ1年後の利益が読みにくい場合は、将来の利益状況を見ながら判断できるように、あらかじめ設定しておくという考え方もあります。
届出をしたからといって、必ず支給しなければならないという話ではなく、実際の利益状況を見て判断することになります。
社長
では、例えば期末にある程度まとまった金額を設定しておいて、そこを目標にするのもありですね。
税理士
事業は順調にいくとは限りませんから、思ったように利益が出ないようであれば「出さない」という選択もできます。
「この金額を支給できるくらい利益を出そう」という一つの目標にする、という使い方は素敵だと思います。
役員賞与は、先に「支給日と金額」を決めておく
税務上は、利益を見てから自由に役員賞与を決められるという制度にはなっていません。
あらかじめ事前確定届出給与の届け出が必要です。
- 誰に
- いつ
- いくら
支給するのかを決めて、期限内に届出をしておく必要があります。
特に、設立間もない会社や売上がまだ安定していない会社では、毎月の役員報酬を高くしすぎるよりも、会社の資金繰りを見ながら別の選択肢を考えることもあります。
今回のポイント
- 役員賞与は自由なタイミングで経費にできるわけではない
- 事前に支給日と金額を決めて届出する方法がある
- 1年後の利益が読みにくい会社では、資金繰りも見ながら検討する
- 届出どおりの支給が重要なので、設定内容は慎重に決める
※この記事は、実際の面談内容をもとに、個人や会社が特定されないよう一部編集・一般化しています。税務上の取扱いは個別の状況によって異なる場合があります。